りんどうの会~がん患者遺族の会・佐賀~

りんどうの広場 りんどうの広場

みんなの投稿

ホーム > みんなの投稿一覧 > カテゴリー

レクイエム

妻に捧げるレクイエム=17=

2014/01/29

転移が見つかった

ラジオ波以降数ヶ月の間の診療は内科だったので

外科での再診察を進められて外科で検査をしたら

肺への転移が判明した

肝臓のガンにも変化が見られて本当に辛い思いをしたよね。

ガンへの怒りが爆発した。

(総合病院における院内連携にも疑問が起きました)

 

帯状疱疹

そんなある日君は痛みを訴えた。

まさかガンが動き出したのかと思ったけど、

それは帯状疱疹だった。

抗がん剤での再治療が始まる頃だったので

体力の低下をとても心配したんだ。

ペインクリニックの治療も辛そうだったね。

妻に捧げるレクイエム=16=

2014/01/26

傍にいても

出来るだけ傍にいたいと思って

時間があれば病院に出かけたけど

ラジオ波の処置が終わって出てくる君は

麻酔が未だ強く効いていて話しも出来ないくらいの状態だった。

でも、僕が声をかけると少し頷いてくれたよね。

 

経過観察

ラジオ波治療が終わると

暫くは経過観察に入って、普通の生活に戻って行った。

完治したと勘違いするくらいに元気になって

散歩や映画にも行ったよね。

この頃は僕でさえもう大丈夫かなって思っていたよ。

妻に捧げるレクイエム=15=

2014/01/23

次のステップへ

抗がん剤を止めると

副作用で傷んだ部分も回復に向かったけど

髪の毛だけは時間がかかったね。

肝臓に残ったガンはラジオ波で焼くという説明に

ビックリしながらも

兎に角助かる方向に向かっていると強く思った。

 

ラジオ波

ガン細胞は熱に弱いらしい。

エコー画像を見ながら細長い針で直接肝臓にあるガン細胞に

熱を放射してガンを死滅させるんだって

身体への負担は少なかったけど、やり直しもあって

入院が長引いたのだけはまいったね。

妻に捧げるレクイエム=14=

2014/01/20

抗がん剤の日々

2回目からは通院しての投与になったね。

2週間毎に病院に行き白血球数を検査するけど

結構ドキドキしながら待合室にいたことが思い出されるね。

抗がん剤が投与出来るとなった時には

変にホッとした思いだったね。

 

抗がん剤の日々

本当はもう少し長期に渡って投与する予定だったけど

副作用がきつく白血球の低下も著しかったので

最初の抗がん剤は6回ほどで終わってしまった。

でも、腫瘍マーカーも下がり、肝臓に残ったガンだけが心配の種だった。

妻に捧げるレクイエム=13=

2014/01/17

ポート

抗がん剤は48時間の投与。

毎回血管に直接注射すると血管が痛むので

鎖骨下の静脈にポートという注射針用のアタッチメントを装着する手術をしたね。

でも、後からこの事に関する院内の壁を経験することになったね。

 

抗がん剤の日 初めての日

抗がん剤治療が始まった。

第1回目の投与は経過観察のために入院して行ったね。

三種類の薬液を48時間かけての投与だったけど

一番長い3番目が、風船の様な袋を使っての投与だったので

ちょっと驚いたよね。

妻に捧げるレクイエム=12=

2014/01/14

太郎坊神社

平成20年は、地域の恵比寿会の祭典にも関わっていたけど

その神社の中に祭られていた太郎坊神社は

本殿の右側にある小さな社殿だったけど

「どんな難病でも一生のうちに一回だけは治してくれる」とあった。

祈ったよ。

 

抗がん剤治療

結局は完璧に取り除けなかった肝臓のガンと

顕微鏡サイズのガンに対する治療として

君の体力の回復を待って、抗がん剤を投与することを選んだね。

その後の処置は、抗がん剤の効果を見てから決めると言うことだった。

 

 

妻に捧げるレクイエム=11=

2014/01/11

平成19年(独り言)

平成19年は忘れられない年になりました。

年明けに以前から調子が悪かった父がついに倒れて入院。

入院後に認知症が発覚して、精神科の病院に転院。

その父を追うかのように、母も認知症で介護施設に入所。

その夏に、伯母、義母、叔母と続けての逝去。

そしてとどめを刺すかのように妻の病気が見つかりました。

忘れられない、最悪の年でした。

 

副作用に関すること(独り言)

薬の副作用に関して、友人の薬剤師がこんなことを言っていた。

薬には必ず副作用がある。

問題は病気を治す効果と副作用によるダメージの比較で薬を決めると。

副作用によるダメージが大きくとも

元々の病気が治るのであれば、目的の薬を投与すると言うことでした。

なるほど。

 

*本とは掲載順番が異なっています。加筆されています。

 

妻に捧げるレクイエム=10=

2014/01/08

退院祝い

君の退院を祝って、仲間が祝いの宴を準備してくれたね。

病気が見つかって以来禁酒を続けていたけど、

あの夜のシャンパンの味は最高だったね。

美味しい料理にお酒に会話が弾んで、

あの素敵な夜は忘れられないよ。

 

発熱

年末に君は原因不明の発熱を起こした。

夜遅かったけど病院の救急外来に駆け込んだね。

待合室は寒く薄暗かったけど、親子でいることが心強かった。

処方された薬で翌日には熱も下がって

親子揃っての正月を迎えることが出来たよね。

妻に捧げるレクイエム=9=

2014/01/05

いろんな人から

君がガンに罹り入院することは秘密にしなかったね。

君もそれを望んだよね。

ただ、入院先だけは秘密にして欲しいと言われたので

本当にいろんな人から聞かれたな。

お見舞いって本当に疲れるよね。

僕も経験したから判るよ。

 

退院して

入院は3週間に及んで、クリスマス前に君は退院して来た。

身体の中にはまだガンが残ってはいたけど、

今すぐどうかなる状況ではなく、君は元気になった。

入院前の暮らしが戻って来た。

そんな思いでいっぱいだった。

 

妻に捧げるレクイエム=8=

2014/01/02

手術の日 ICU

肝臓にあったガンのほとんどは摘出されていたけど

一番深い所のガンと、顕微鏡サイズのガン細胞が存在すると説明を受けた。

まだ、麻酔で眠っている君の傍で考えていたのは

子ども達に、何時どう知らせるかということだった。

 

*注・原本には、子ども達への通知や子ども達の行動に付いても書いていますが、ここでは削除します。

 

入院中のこと

ICUから出る頃には、少し笑顔も戻って来たね。

お見舞いに行くと、食事に付いてくる牛乳など

君が残した物を持ち帰るのも僕の仕事になった。

本当に君は好き嫌いが多くて

冷蔵庫には持ち帰りの物があふれてきたよ。

ページTOP

リーフレット

お問い合わせ

リーフレット

お問い合わせ

TOP