2018年10月
10月 29th, 2018年
「命」について
2018/10/29先日、大阪で終末期医療についてお話をさせて頂いた時から、「命」について改めて考えさせられています。
人の命には限りがあります。
ガンにかかわらず、健康に過ごされている方でも、いつかは死を迎える時がきます。これは誰しもが逃れることのできない、事実です。
しかし中には「死なんて考えたくない」とか「人はいつか死ぬ・・といった言葉は聞きたくない」という方がいます。
もちろん、誰しもが好き好んで死を迎えたいとは思わないでしょう。
でも、命には限りがあります。
限りがあるからこそ、命は尊く大切なものです。いつか消える命の重さを感じてこそ、生きていくことも輝いてくると思います。ただ生きるのではなく、生ききることが大切だと理解することができるのです。
そして、私や私たち遺族は、愛する人のその尊い命が消えた時を経験した者です。愛する人の命が消えるということがどういうことなのかを知っている者です。
出来ることなら経験したくなかった、辛く悲しい経験。
この経験が何かの、誰かの役に立つのであれば、役に立てて欲しいと、私は思っています。
グリーフケア (悲嘆回復)は、遺族の悲しみを癒すための活動ですが、この活動を続けてきたことで、今回は終末期医療について考える機会を頂きました。
生きている今、あなたも「命」と「死」について、考えてみませんか。「死」を受け入れることで、また違った世界が見えてきます。「命」の尊さについて考えてみたいと思います。